<目に見えない小さなバクテリア、外部の栄養を借用して生きている極めて単純な単細胞生物と考えられていました。しかし、今世紀に入って、高度な電子顕微鏡でバクテリア内部の構造が見えるようになったことでその理解が一変しました。たとえば大腸菌の細胞内に鞭毛(べんもう)を回しているモーターが見つかったのです。その構造はステーター(固定子)とローター(回転子)が細胞膜の内側に固定され、鞭毛はベアリングで保持されています。まるで電気自動車かモーターボートそっくりですが、各部品は原子、分子でできています。このモーターがどのように進化してできたのか説明不能と考えられています。偶然の進化で徐々にできたはずがないのです。モーターは完成するまでは機能せず、生き残れたはずがないからです。言い換えれば、生命は完成品で始まらなければ存在し得ないことが分かります。分子モーターは私たちの身体の細胞内にも多く存在しています。細胞内のエネルギー源であるATP分子を造り出しているのはATP合成酵素と呼ばれる分子モーターです。そして、その分子モーターを作るのにも分子モーターが必要なのです(卵が先か、鶏が先か?)。このことでも進化論が破綻しています。実際、生命について何か発見があるたびに、気が遠くなるほど複雑で精巧な仕組みが明らかになっています。 「なぜなら、 神(創造主)について知りうることは、彼らに明らかであるからです。それは神が明らかにされたのです。神の、目に見えない本性、すなわち神の永遠の力と神性は、世界の創造された時からこのかた、被造物によって知られ、はっきりと認められるのであって、彼らに弁解の余地はないのです。」(ローマ:19、20)